大阪の軽貨物運送『アシストライン』編集部です。
物流にまつわる疑問やためになる情報を発信しています
今回は『運賃の決め方』についてご説明します。下記のような方は是非参考にしてみて下さい
・これから運輸会社に運送依頼をしたい荷主の方
・新しい運賃体系を決めようと思っている運送会社のご担当者さま
運賃の基本的な決定方法は?
運送料金や運賃は主に以下の3パターンで決まります。
地域間ごとの運賃表(タリフ)
「東京から大阪間は10万円」と言ったように各区間ごとに運賃タリフを設定
運送距離 × 単価
1kmあたりの単価を設定しておいた それに実際の運送距離を掛ける算出方法
運送時間 × 単価
1時間あたりの単価を設定しておきそれに実際の時間を掛ける算出方法
基本料の最低価格は決まっていることが多いです。
あくまで運送会社が荷主に対して提示する運賃の計算式です。
トラック輸送運賃(料金)の計算式
前述の方法だと「なぜその単価に決まったの?」と思いますよね^^
運賃の内訳を原価から計算する方法で表現してみます(‘ω’)ノ
計算式を書くと以下の通りです。あくまで『運送会社』が最低これだけは欲しいと思う金額です。
(運送距離÷燃費)×軽油代 + 日数×2万円=原価 運賃=原価 × 1.1~1.2(利益)
※主要幹線道路を外れる場合はプラス1万円前後
この計算式について詳しく説明すると、運賃の中で最も大きな比率を占めるのが
・人件費で3割~4割
・燃料代で2割前後
例えば4tトラックの場合、
1リッターあたりの燃料費が4kmとすると運送距離を4kmで割ります。
運送距離を4kmで割ります。
↓
走行距離が500kmであれば125リットルの軽油が必要となり
軽油が100円なら12500円かかります。
これに1日あたりの『必要経費』をプラスします。
必要経費の内訳は
- ドライバー(人件費)
- 事務員の給与(バックヤードの人件費)
- 保険代(自動車保険や荷物保険)
- 事務所経費
- 車両修繕費
- 車両償却費
などです。
これらを全てあわせると約2万円前後になります。
最後に利益として10%~20%をのせたものが『運賃』となります。
今回の例でいえ4tトラックで500km(東京-大阪など)を走行する場合
最低でも35,750円~39,000円の 料金設定をしないと採算は合いません
また仙台→東京・大阪→福岡という主要都市を外れるルートの場合
帰りの運送依頼が少なく受注がむずかしい為(空車になるので)
1.5倍から2倍の運賃料金と設定される場合もあります。
運送仲介(利用運送業者)が入ると割高になります( ゚Д゚)
前述はあくまで実運送会社に 直接依頼した場合の運賃です。
仲介業者(貨物運送取扱事業者)が間に入った場合は1社あたり約3割ほど運賃が上がります。
例えばもともとの運賃が40,000円の場合
仲介業者が間に3社入ると運賃料金が2倍以上となります以下のようなイメージです
実運送会社:40,000円
↓
仲介会社1:+12.000円で52,000円
↓
仲介会社2:+15.600円で67,600円
↓
仲介会社3:+20.200円で87,800円
こういった感じで2倍以上になります!高いですねー
実際に運輸業界では孫請け、ひ孫請は珍しいことではありません。
依頼をする際はる「運輸会社」をチェックする必要がありますね(‘ω’)ノ
『運賃計算』の注意点
ここまで運賃の『計算方法』についてご説明しました。
その他に以下の事項も考慮しておく必要があります。
・保有車両台数によってトラック1台あたりの間接費の負担割合が変わる
・トラックの稼動率によっても1台が稼がなければならない利益は変わる
・軽油代の変動幅が大きく毎月変わる。契約しているスタンドでも安くは売ってくれない
・積荷の重さによっても燃費は変わる
・積込時・荷降時に長期の待機が発生する場合は『割増し料金』にされる
最後に依頼日に関しての注意点です。
2、3日前の依頼と前日や当日の急な依頼では『割増率』が上げられる事が多いです!